激論「ライスどうやって食べる?」~洋食ライスはフォーク乗せ? | グルメマンガ飯を料理して食べたい!
20年以上前、ある洋食屋さんでライスを食べていて、
フォークの背にご飯粒をうまく乗せられずイライラしている私に
目の前の母がこう言いました。
「あんた、古い食べ方やね!
今の時代、フォーク背中なんかに乗せんでもええんよ。
スプーンですくえばええんよ!」と。
英語が私よりもからっきしな母に偉そうにレクチャーされ、
ちょっぴりプライドを傷つけられた私です。
なぜなら、子供自分に”フォークの背にライスを乗せる”のが
「最先端、かつ粋」と教えたのは、ほかの誰でもない母だったのです。
【フォークの背に乗せる、というのは一体なんだったのか】
穴のあいたフォーク、しかもその丸い背中に小さなご飯粒を乗せる。
ものすごく非合理的に感じるこの食べ方、しかし
うまく一口分乗せられたときの快感はひとしおだったりします。
なので、子供の時必死で練習したのにも関わらず、
今や「古い食べ方」と揶揄される不条理。許しがたい。
漫画『目玉焼きの黄身 いつつぶす?(おおひなた ごう氏)』の
1巻・第4話はこのテーマ、「ライス どうやって食べる?」です。
今回も絶妙なところを突いてくるステキ漫画です。
主人公ジローは、彼女・みふゆにフォーク×ライスの食べ方を
ダメ出しされ、激怒して店を出て行ってしまいます(またかよ)。
というのも、ジローにとってはフォークの背乗せが、
田舎の優しいオフクロさんに教わった食べ方なので、
指摘されてショックを受けたのでしょう。気持ちはよく分かります。
みふゆは「欧米ではそんな食べ方してる人いないのよ」と言い放ちます。
「欧米では今は・・・」「海外では常識で・・・」
と説くのが好きな人ってけっこう多いですよね。
”悪気なく”ならいいのですが、ドヤ顔で諭された日にはもう・・・。
「ここは日本だ!」と怒るジローのキモチも分からなくはありません。
ちなみに、フォークの背に乗せる食べ方はイギリス式で実在するそうです。
でもおフランスだとフォークの腹乗せでもOKだとか、
右手に持ち変えるのはマナー違反だとか、
フォークの腹にライスを乗せると先端で口の中を突きさすとか、
なんかいろいろとめんどくさい。国ごとにマナーが異なるんだから、
日本も日本式でいいじゃないって思う私です。MY箸とかで。
【漫画では、本場・外国人が登場】
↑↑↑怖い↑↑↑
いろんな他人のライスの食べ方を観察し、思い悩むジロー。
それはそれはもう、仕事に差し支えるほど悩みまくりです。
そんな彼の前に、オハイオ出身の男が現れ、
ライスの食べ方を尋ねたところ、
「SPOON」(!)。
本場の外国人がフォークの背を使わず、
スプーンでライスを食べるというのです。なんてこった・・・!
というわけで、本物のグローバルマナーを目の当たりにしたジロー、
田舎のかあちゃんに教わった”フォークの背乗せライス”を
やむなく拒否する結果になりました。なんと切ない。
こうして、ものの食べ方で毎度みふゆとぶつかるジロー。
二人の仲が怪しくなっていきます。
たかが食べ方、されど食べ方・・・。
私も夫の「アボカドonナメタケ」が許せずにいますし、
食べ方の差で愛情にヒビが入ることもあるんですね~。うむ、深い。
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