「いいマンガを発見したなぁ」とホクホクしている私です。
『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』1巻の第2話、
「とんかつのキャベツ いつ食べる?」について。
この絶妙な問いかけ、じわじわとツボります。
【とんかつ屋さんの大量のキャベツ、なぜなのか】
学生時代、学校のそばに昔ながらのとんかつ屋さんがありました。
900円くらいでとんかつ定食が食べられる。学生にはゼイタクでしたが
ときどきガッツキに行きました。で、問題がキャベツの千切りの多さ。
「なぜこんなに付け合わせるのか・・・?」というくらい超大量。
添え物のわりに、お皿の6割を占めている。毎度、完食に苦戦したものです。
(⇒ビタミンや胃腸の働きをよくするためのキャベジン成分など、
きちんとした理由があるんですが、あまりにも量が多い)
で、漫画の中の問いかけ、「とんかつのキャベツ いつ食べる?」。
漫画の主人公・ジローの食べ方はというと、
口の中にカツがあるうちにキャベツを同時投入し、
それらが混じり合っているところへご飯を投入するスタイル。
同時に3つの食材のハーモニーを楽しむ感じでしょうか。
私はそんなに一度に口に頬張るのはちょっとイヤです。
そしてジローは、目の前で同じくとんかつ定食を食べる女性を凝視。
その女性、とんかつだけを先に平らげた後で、キャベツのみを
ドレッシングで頂くのです。ジロー、内心激怒。
とんかつとキャベツをまったく別々に食べることを異常に感じます。
その女性を追っかけて、食べ方の理由を問いただそうとするところに
彼女・みふゆが現れ、誤解を招くジロー。その熱意、どこから・・・?
【ジローは再び己の食べ方について悩み始める】
「どう食べたって勝手じゃないか」と己を戒めつつ、
やっぱり自分の食べ方が一番おいしいし、正しいと思うジロー。
なんと融通のきかない男でしょうか。でも気持ちはわかる(笑)。
ジローは、みふゆの食べ方(とんかつの合間にキャベツを食べる)に対しても
怒りを禁じえません。
みふゆいわく、「キャベツ=脂っこいトンカツの中和剤」とのこと。
この言い分、すごく良く分かる。
キャベツの水分や冷やっこさで、アツアツに脂ぎったトンカツのギトギトを
口の中でいったんリセットする感じ。
でも、ジローは譲らないんです。もう別れちゃえ、みふゆ!
ほかの人の食べ方をリサーチするも、人それぞれすぎて
脳内パニックを起こすジローなのでした。
(最後はフテくされて、部屋でドラクエを始める、という謎オチ)
ジローにとって、キャベツは単なる添え物ではなく、
「トンカツと絡めて食べなきゃダメだ!」という強い主張なのです。
結論、”ジローのキャベツ愛がすごい”でOKでしょうか。
もはや、とんかつすら無関係なのかもしれない。でもすっごく面白い。
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